海がなくてはつらいよ人は」  

                             

     作詞/山田博士

 

        一.  海がなくては つらいよ人は

            涙捨て去る 場所がない

            ふるさと遠く はなれたいまも 

            屋台(やたい)に座れば うなばら見える

            コップ揺らせばよ 酒に波が立つ

 

        二.  海をみつめりゃ 魚になれる

            はるか昔の 顔になる

            都会の服を バッサリ脱いで

            五つの海など 泳いでみたい

            だから今夜もよ 酒に海を見る

 

        三.  海がなくては つらいよ人は

            夢を浮かべる 場所がない

            水平線は お袋さんの

            体の丸みだ 心もゆるむ

            コップのぞけばよ 酒に虹が立つ

 

              

ひとこと

海って、ホッとしませんか。大昔、人間が魚の姿をしていたころ、この広いうなばらを自由に泳ぎ回っていたのでしょうね。その郷愁が私たちを海に誘うのかもしれません。いま、なぎさが消 え、魚たちは遠い世界に旅立ってしまいました。バブルの時代の後遺症である神戸空港が、海の中に作られようともしています。魚ばかりでなく、私も、「海がなくてはつらい」思いです。