グッバイ マザー

                             

   作詞/山田博士

                             

        一  こんなちっちゃな 地球の上に

           こんな大きな あなたが生まれ

           赤い血を吹く 人を抱きしめ

           からだ捧げ 溶けるように 去っていった

           貧しいことより やまいであるより

           絶望こそだけが いけないのだと

           不思議すぎたよ マザー (グッバイ マザー)

           優しすぎたよ テレサ  (グッバイ テレサ)

           いまは涙あふれて ありがとう

 

        二  道に落ちてた 子どもを拾い

           道に倒れた 女を背負う

           いつもぎはぎ サリーまとって

           笑いながら つえになって 歩いてきた

           叫ぶこともなく 責めることもなく

           愛を目の前に 並べてくれた

           まぶしすぎたよ マザー (グッバイ マザー)

           優しすぎたよ テレサ  (グッバイ テレサ)

           いつも見てて下さい かなたから

 

           貧しいことより 病であるより

           絶望こそだけが いけないのだと

           不思議すぎたよ マザー (グッバイ マザー)

           優しすぎたよ テレサ  (グッバイ テレサ)

           いまは涙あふれて ありがとう

                    ありがとう

                    ありがとう

 

ひとこと

 「マザーに会わせて!」。沿道の人たちは叫んだとのことです。1997年9月13日、インドのカルカッタ市は気温27度C。過ごしやすいこの日、マザー・テレサの遺体が式場に運ばれた沿道を埋めたのは、貧しい人たちばかりでした。マケドニアに生まれた彼女は38歳のとき、インドのスラムに飛び込みます。そして半世紀。神のような人がこの地球上にもいらっしゃったんですね。さようなら、テレサ……。